塩に蕗を漬け込んだ状態です。重石を乗せる必要はありません。
塩漬けした蕗を塩抜きするのは、新しい塩(呼び塩)を入れた水で塩抜きした後、2〜3度水を換えると、3〜4時間ほどで塩抜きできます
塩漬けする前に蕗の皮むきを済ませておくと、アクが残りづらく、料理をするときにも楽が出来ます。
蕗のアク抜きは、多めの塩とほんの少しの重曹を入れた熱湯にサッと潜らせ、すぐ水で冷やしてから皮を剥きます。その後何度か水を換えてアクを取り除くと、塩漬けしたとき、蕗が緑色のまま保存できます。
フキの保存
蕗は図体が大きく、塩で保存する以外の方法が見あたりません。
保存するための蕗を採る時期は、地域や標高で異なりますが、蕗が硬くなり、そろそろ時期が終わる
6月中旬以降の蕗を採取しています。若い蕗を塩漬けすると蕗の香りや風味が無く、また、柔らかすぎてシャリシャリした食感もありません。
塩漬けしたとき蕗が黒くなるのは蕗のアクが残っているためです。土地の性質によって蕗に含まれるアクの量が異なりますから、アクが少ない山菜が採れた場所を覚えておきましょう。
外蕗を採取した後です。残った蕗も全部切り取るとその根は絶えてしまい、翌年から採れなくなりますので、最低でも一本は残すようにしましょう。
でも、蕗の株の中から中蕗を見分けるのは、いがいと難しいです。一株に生える本数は3本らしいのですが、4本だったり、2本だったり、ときには一本しか生えていない事もあり、採る前に『ウーン・・・』と悩んでいます。
蕗の採り方の基本は【中蕗を残すこと】です。中蕗とは、真ん中で丸い蕗の事です。
そうです!あのいちばん太くていちばん立派に見える部分を残し、左右に生えている、細くて情けない大きさの外蕗を採って来るのです。
みなさんは異常に柔らかい食感の蕗や、中芯の穴の周りの繊維だけがとても固い蕗を食べたことがありませんか? あるいは蕗の皮を剥くとき、果肉の部分も一緒に取れてしまう蕗がありませんか? それらはすべて中蕗なのです。それに比べ、外蕗は香りも良く、シャリシャリした食感でとても美味しく食べられます。
フキの採り方
フキ(蕗)
蕗(フキ)はその文字が示す通り道路端はもちろん、川の淵や、雑草地、笹藪の中にも群生している植物です。普段よく見かけるのは60〜80p程度の長さの蕗ですが、中には2メートルを越える長さの蕗もあります。北海道の蕗は、美味しい青蕗と、誰も採らない赤蕗がありますが、その分布は地域によって大きく異なるようです。一般に、雪解けが遅い地域で、その雪が溶けた時はすでに気温が高くなっており、イタドリや、仲間のフキなど、背丈が伸びる植物と競走しながら成長した蕗ほど、繊維が柔らかく食べやすい蕗になるようです。
蕗採りの時期は、大量に発生する【ブユ】や【蚊】から身を守るために完全装備の衣服で臨みましょう